その時の闇がどれほどまぶしく、その時の静寂がどれほどざわめきに息づいていたことか!

 本を読むワクワクがない。ワクワクさんがいない。困った。映画でも見ようと思ったのだけども、映画は映画でとてもエネルギーがいるのだった。ぼくはなにがしたいのだろう。せっかくベンヤメンタが届いたというのに。写真を見ていたらこんな時間だ。ビールが飲みたいのだ。
 文藝のバックナンバーをたまたま開いていて、宮崎誉子の短編を読んでいたら急に不安になってきたのだった。小説ってなんだっけ?だからぼくは聖書(ぼくにとっての)を取り出して、ジェフリーが伝記を書きだそうとしたくだりを読んでみたのだった。このざわざわ。これが小説なのだ。しかし、今身近に小説はない。ぼくの小説はどこにいったのだろう。活字のワクワクはどこにいったのだろう。センチメンタル。