芥川賞候補

 芥川賞候補、文学界3つ読んだ。この中では、いかにも獲りそうでよくできてると思ったのは「死んでいない者」だけど、正直退屈で、「シェア」が抜群に面白い気がするのですが、おれの感覚は合ってますか?芥川賞候補読んで新感覚なのはわりと久し振りかも。なんか踏み絵みたいな作品。でも「シェア」は天然っぽさがある。この文体と世界観は百パーセント作為ではないはず。だけど、最後まで温度が一定に保たれていて、これは素晴らしい才能。そして、もう一度言うが「死んでいない者」はめちゃくちゃよくできてる。もっと若いときは「ホモサピエンスの瞬間」が好きだったかもなあ。結局、文学って好みだよなー。で、芥川賞って、あるいは、おれの芥川賞候補への読み方って、小説としてダサくないかどうかを篩にかけるテストなだけだよなーって思った。「夏の裁断」より「火花」のほうがダサくない。でも「夏の裁断」はわりと面白い。