君はいつだってそうなんだ
アレグリア終了。ごめん、アレグリアのほうはよくわかんない。それなりに面白いけど、今まで読んだツムラ作品の中では微妙なほうかも。地下鉄の叙事詩だっけ?のほうは、はっきり言ってこれは小説を書くためのスケッチなんだけど、とてもよい。実は一人目のところの悪意が強すぎて読むのがいやになってたんだけど、また読み出したらするする読めた。この人の悪意をちゃんと書けるところが日常系のほかの作家と全然違うところ。ただ、たくさん読むうちに繰り返し繰り返し描かれるモチーフがだんだん鮮明になってきて、それはオレにとってはよくないことで、だから一人の作家を、しかもまだ当座書くことが尽きてなさそう作家を読み続けるのはダメなのだが。しかし、これらの二つの作品を併録しているのは戦略なのか。競馬対談の人たちの女の人のほうが直木賞系に行っちゃうかもとか発言していて、これは相当不用意な発言なので撤回したほうがいいと思うのだけど、絶対そんなことはならない。
あと雑誌よ、甦れという本を読んでて、当たり前のことを書いているところと、あまりに飛び道具すぎる引用と、いろいろつっこみどころがあるんだけど、第3,4章は割りと面白かった(そうだ!まだ最後まで読んでないんだった)。ところで、ベネディクト・アンダーソン「想像の共同体」という本があって、馬鹿が読むと、新聞と小説がネーションを作ったんだYO!というところしか読みとけないんだけども(あ、オレのことね)、そのときの神話的時間(あれ、宗教的時間だっけ?)の共有が終わって、同時性が〜みたいになったとき、ネットの普及って、新概念ができるくらいちょっと新聞と小説と違う事件みたいに読めそうな気がするんだよね。ネットってきっとネーションの形成につながらないとオレは直感的に思うんだけど、考えてみるに値することだと思うわけさ、あたいは。
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