1Q84

読み終わった。以下ネタバレしたらごめんだけど、そこのあなた、ネットで様子うかがってる暇があるならさっさと読めばいいと思うよ。手に入れられなかった人に言うと、大学生協が狙い目のはず。たぶん。もうないかもしれないけど。まず書きなぐり。
村上春樹くらいの作家だとネット上の書評や感想が玉石混淆すぎて(ほとんど石で)、見るのがめんどくさい。ネタバレを避けるためという言い訳で、まともに向き合ってない感想が多いのもめんどくさい。早く新聞や雑誌の書評出ないかな。
エルサレムスピーチとか読んでないからわかんないけど、書きたいことが先鋭化(言葉づかい合ってる?)してってるからか、わりと好きです。カフカって、意外と読み方があんまりなかった気がするけど、この作品はいろんな読み方ができて面白いです。文壇とかに対するメッセージとしても読めるじゃないか。ただ相変わらず伏線を回収しないで終了するから、最後にいらっとする。最初はオーウェル的な全体主義オルタナティブとしての、群衆意識とか匿名集団が組成するシステムとかいう対比かと思って(だからリトルピープルなのかな、って)、あれ、村上春樹ってそんな分かりやすい構造で書くっけ?新境地だすげえ、世界文学だ、ノーベル賞だ、とか思ったら全然そんなことなかった。ドウタとマザとか、受容と知覚とか、どう読んでいいかわかんないし。わけわかんないけどバラバラにするとなんとなく分かりそうな、とりあえずページターナーな、いつも通りの感じだった。でも今までのより、書きたい気持ちみたいなのが伝わってて、小説としてどうなのか知らないけどよかった。続きを書いてるんだろうけど、たぶん最後いらっとするのは一緒なんだろうな。どんどん先を読みたくなるからもうそれだけでいいと思うんだ。「小説ってそういうものと違うっけ?」
それより、アーヴィング、特に「また会う日まで」を思い出した人はいませんか?父を探すとか、柔道とレスリングとかさ。誰かそういう観点でなんか書いてくれませんか?
パソコンが完全に壊れて携帯で書いてるんだけど、眠いからねる。