火花

 普通にとても良いと思うのです。ここ15年の芥川賞受賞作品は7割くらい読んでいると思うけど、芥川賞とればいいのではと思います。ただ、芸人だから問題なく成立している部分が多いから、芸人以外について書けるのだろうかというと分かりません。説明くさい熱い自分語りは芸人だからマッチしていて、高いレベルでフィットしているけど、これなんか別の職人だったら作品が壊れてますよね。あとたぶんだけどすごく推敲しているなあと思いました(ちなみに単行本で読んだ)。たまにクリシェが嫌ですけど、とても隅々まで意識されていて読んでいて心地いいです。
 島本「夏の裁断」もいいと思ったけど。