微熱じゃねえ

 急に出かける前に言いたくなったから言うと、クレストブックスとクオリティはためはれるからぜひ頑張って欲しい早川のプラネットなんとかのリン・ディン「ブラッドアンドソープ」読んだけど、リン・ディンはすごく好き。オレはクレオール文学とか〜系とか言うのがよく分からないのだが、少なくともマイノリティ文学が嫌いというのは確かで(それは嘘。マイノリティ文学がなんたるかすら分かっていないのだから)、マイノリティ文学が存在することによって、無意味に解体・拡散・崩壊なんという言葉を使えばいいかわかんないけど、とにかくマジョリティ文学(なんて言葉はないか)が穿ってしまうような事態はないのかどうかという危惧。器具。こういうときにアカデミックに文学をまったく勉強したことないコンプレックスが出るが、まあこれは作中の"!"という作品と一緒で、嘘の英語が本当の英語を超えるのと同じことだと思うから無視だ(おれはこの文章をコミュニケーションするために書いているのではないからだ)、とにかく、読んだことないけど、トニ・モリスンとかどうでもいいよ、つまりブルーカラーホワイトカラー、男女、人種と時代が進み、そこでネーションとか言い出したからきっと〜系アメリカ人とかレアじゃね、その小説すごくね、みたいな空気になってんだろうけど、そういうの一切合切どうでもいいよ、って思ってたけど(それとは別に、ジュンパ・ラヒリはかわいいし、見てるだけで下半身がジュンパってなるとかそういう話ではなく、ただ停電の夜に、は良かった)、リン・ディンはそういうのとは違うので非常に素晴らしい。自虐的にみずからを笑いに変えているのだが、それによってよりクールに第三世界文学をやっているというか、なんというか。いいんだよ、とにかくな。
 ル・クレジオを読む準備ができてきたではないか。とかそういう話。